「わたしの外国語学習法」

以前、

 

「わたしの外国語学習法」 ロンブ・カトー(米原万里:訳) 

 

という本を読んだ。

 

いくつか心に掛かる部分があったので、忘備録としてメモしておく。

 

・外国語習得者(ここでは、自分の興味を満たす為に数ヶ国語を身につけている人のこと)は、一方で言語学の専門家の側から極端な単純化や不正確さゆえに非難され、他方で学習者の側からあまりにも理論的過ぎると詰られるのを、私はあえて潔しとします。

 

・我々ハンガリー人にとっては、<W>と<V>の発音の区別が非常に困難です。そういう場合は<wo-vo><wa-va><we-ve><wi-vi>等々の音節を無限に繰り返すことです。

 

・外国語で表現することを写真撮影に喩えてみましょう。薔薇の花があるとします。そのとき、私たちはレンズを薔薇の花びら一枚一枚に近づけるのではなく、ファインダーにちょうど花の姿全体が納まるように一定の距離をおいて撮影に取り掛かるでしょう。

 

・デヨージョ・コストラーニは、好んで言ったものです「外国語で語るということは、常に妥協することだ」と。

 

・誤った見解に次のもっともらしいものがあります。「正しい発音を身につけるには、この正しい発音を何度も聞けば十分だ」

 

・外国語こそが、たとえ下手に身につけても決して無駄に終わらぬ唯一の物。